番外編 旅人の帰還
……あの世界での日々から、一週間ばかりが経った。
日数はさほど経過していなかったとはいえ、体感では二年近い旅路を終えた後の心地だ。
必要もないのに部屋の片づけをしてしまったり、買い出しに向かってしまったり。
覚醒の世界での時の流れに慣れることすら、少々苦労したかもしれない。こちらが本来の自分の世界だというのに。
そんな、日常生活の中の、とある一日のことだ。
天ケ瀬 茜:「……なんだか、忙しないな」自分が変わらなくても、周りの様子が……
天ケ瀬 茜:「……」ドリランを思い出して 「みんな、元気かな……。向こうはどのくらい経っているんだろう」
天ケ瀬 茜:「私が無事だっていうことも伝えられてはいないし……」適当に用意したフレンチトースト食べつつ
天ケ瀬 茜:「また会いに行く、って言いはしたけど」どう…… を考え 「時計はこの世界にはない、し」
天ケ瀬 茜:「夢、っていうのは……いつになるかわからないよね。普段からそう見る方でもないから」うーん
先人たちの話を聞くに、実際に眠りについてたどり着けることもあるのだろう。
しかし、それがどれほど不確実な可能性であるのか、も薄々は察せられる。
天ケ瀬 茜:「…………あとは、……あ、白い帆船。……あれって、この世界にも来てくれるのかな、呼べれば」
天ケ瀬 茜:「あの世界のキングスポートが特別だった、……はあるかもしれないけど。見た感じはこことそう変わらなかったし」
天ケ瀬 茜:「試してみる価値はありそう、かな。……ええと、スケジュールは……、……どうにでもなるか」
元々予定を抑えていたことに加え、つい先日、工場爆発騒動があったばかりだ。
あなたが巻き込まれた、というのを知っている周りも、多少融通はしてくれるだろう。
天ケ瀬 茜:「無事に行くことができれば、こっちでは数日くらいだろうし」
天ケ瀬 茜:「あの絵だけ仕上げをして、そうしたら出かけよう」ねーとしようとして、鳥…いない
最近、妙に独り言が増えてしまった。そう自覚したのはつい先日だ。
天ケ瀬 茜:「……大きくなってるかな」それはどうかな
天ケ瀬 茜:じゃあ、途中になっている絵の仕上げだけして、三日後くらいに家を出よう!
そういえば、三日後はそんな予定を入れてたな。
そんなことを考えながら、あなたはニュース番組を見ていた。
ローマ空港から飛行機に乗り、フィラデルフィアで一度乗り継いでからポートランド空港へ。
オレゴン州にある、火山の崩落によってできたという米国で最も深い湖・クレーターレイクを眺め、
魔女裁判の地・セイラムを通って、キングスポートへ向かう。
時が止まったようにおだやかで霧が漂う海辺の町、キングスポート。
2022年においてもそれは変わらず。
多少店の並びなどは異なるが、しかし自分が覚えている町の風景とそこまで差があるわけでもない。
タクシーを降り、しばらく周囲を散策してから灯台へ向かうことになる。
天ケ瀬 茜:「ここら辺までは……向こうとそんなに変わらないかな」をしつつ灯台へ行くもんね
店に入るにしても、時間も時間だ。
あなたは適度なところで散策を切り上げ、灯台のほうへ歩みを進めた。
小さい岩だらけの島が、キングスポートの東北東およそ5kmのところにある。
そこに、世紀を超えて輝き続けている、ノース・ポイント灯台が建つ。
灯台のふもとにはわずかに灯りがともっており、灯台守がこの時間も勤務しているのが伺えた。
天ケ瀬 茜:「アシュリンを見かけたらおもしろいなと思ったけど、流石に仕事中だったかな」てくてくしつつ
天ケ瀬 茜:「あ、でも……こっちの彼女もここに住んでるかわからないか」
この世界、この時代でも夢の研究をしているのだろか。
…そういえば、アシュリンを訪ねたという別の自分も画家をしていたのだろうか?
天ケ瀬 茜:「……」気になるにはなるけど
天ケ瀬 茜:「でも、私が選んだのはこの世界で、私の友人のアシュリンは彼女だもんね」
天ケ瀬 茜:「またヘルメスのところから会いに行こう」をして、灯台だー!!
天ケ瀬 茜:「……来て、くれるといいな」夢見を使う!
天ケ瀬 茜:CCB<=106 夢見
Cthulhu : (1D100<=106) → 49 → 成功
えらい!
あなたは、前回と同様、船がこの灯台を訪れる姿を思い浮かべ、祈る。
…
祈りは、どうやら通じたようで。
やがて海の上、なめらかな影が現れた。
それは白い帆をいっぱいに膨らませて、風変わりなオールの列をリズミカルに動かしながら、滑るようにやってきた。
月が照らす海に、光で作られた道があり、あなたはそっとその道に足を踏み入れた。
硬い感覚がつま先に触れ、あなたは船へと進み、乗り込んだ。
帆船の船長:「おや、またお前か」
船に乗り込んだあなたを見て、船長はそう言った。
天ケ瀬 茜:「あ、……よかった。またあなた、ですね」ふふ
天ケ瀬 茜:「呼べなかったらどうしようかと思っていたので、お会いできてうれしいです」
帆船の船長:「この短期間に二度も呼ばれることも、そうそうないがな」 呼べなかったら、に片眉上げ
帆船の船長:「それはどうも。目的地はエンノンでいいのか」
天ケ瀬 茜:「ふふ、あの世界に行くならこれが確実な方法だと思ったので」呼んじゃった
天ケ瀬 茜:「目的地は……そう、ですね。今回はザクに寄るわけではないですから」置いてきたものはありますが
天ケ瀬 茜:「エンノンで大丈夫です」
あなたがそう伝えれば、船長は船を出す。
二度目ともなれば、この船旅も多少は慣れたもの。
遠ざかっていくキングスポートが、やがて小さくなり、霧に包まれていった。
…
やがて白い帆船は旅を終え、エンノンへとたどり着き、あなたを降ろす。
帆船の船長:「ここがエンノンだ。この先はシマウマか他の移動手段を使うといい」
船長はそう言葉をかけ、また船を出すことだろう。
天ケ瀬 茜:「ありがとうございます」あ、帰りのこと忘れてた けど、エンノンまで来ればどうにかなるか
あなたは良くも悪くも楽観的に… 船を見送り、エンノンへ降り立った。
エンノンは音楽に満ちた場所だった。
静かな音、明るい音、荘厳な音、軽やかな音、あらゆる音楽があらゆる場所から流れ、調和している。
それは、どこかで耳にしたようなことのある音から、
もう忘れ去ってしまったような、遠い遠い記憶のかなたにあるような懐かしい音まで。
かつて、誰かの心の中に存在していたはずの音たちが、ここには集まっている。
天ケ瀬 茜:「綺麗で、華やかな場所だな。こういう場所だったんだ……」
天ケ瀬 茜:「リンがここに来るのは、確かにらしいね……」きょろっとしてみたけど、さすがにいないな……
覚醒の世界で認められなかった音楽や詩といった芸術が寄り添い合って生きていた。
…もしかしたら、ここに自分の絵画が連なることもあったのだろうか。
見知った顔に出会ったのは、エンノンの町を歩き、山脈のほうに出ようかといったところだった。
キングスポートで出会った音楽家は、あなたの姿を見ると目を丸くする。
リン:「これは驚いた……こっちで知った顔を見るのは初めてだ」
リンは山脈のほうから歩いてきたようだが、特にウマなどを連れている様子はない。
天ケ瀬 茜:「あれ、……リン!!」
天ケ瀬 茜:「まさかここで会えるなんて!その様子だと、私が知ってるリンだね。久しぶり!」
リン:「やあ、久しぶり…と言っていいのかわからないけど」苦笑した
リン:「時の流れが違う世界を行き来すると、どうにも感覚が狂ってしまってね」
リン:「アカネはどうしてエンノンに?」
そう尋ねてから、しかしあなたの進行方向を見るに今出るところか、とは察したようで、
リン:「ああ、違うか。どこかへ行くのかな?」
天ケ瀬 茜:「ふふ、確かに…時間の感覚は少し不思議な感じがするよね」
天ケ瀬 茜:「うん、エンノンは経由地……ではあったんだけど、素敵なところだね」
天ケ瀬 茜:「私はこれから、前に来た時にお世話になった人たちに会いに行こうと思っているんだ」
リン:「なるほど、そうか。そういう旅も素敵だな」
天ケ瀬 茜:「うん。リンは?街の方へ戻る、の?」
リン:「ああ。山の麓に知り合いがいてね、この世界に来るたび話をしているんだけど…」
リン:「今はその帰り。だからそう、町に戻るところだよ」うんうん
天ケ瀬 茜:「へぇ、そうなんだ。君もこっちの世界に知り合いがいるんだね」嬉しい
天ケ瀬 茜:「どんな話をしているの?音楽のこと?」
リン:「音楽のことというより、作品作りのことを話すのが多いかな」
リン:「彼も僕達と同じ世界からここに来て暮らしていて、向こうでは作家をしていたんだそうだ」
リン:「モノづくり、という点では似たものがあるからね。互いに良い刺激になっているのさ」
リン:「ウォード・フィリップスという人だ。興味があったらいつか会いに行ってみるといいよ」
天ケ瀬 茜:「なるほど、確かに素敵な友人だね」いいな~~~
天ケ瀬 茜:「ありがとう、またこっちに来た時に会いに行ってみるよ」今からだとお客さん連続になっちゃうだろうから
リン:うん、と頷いて
リン:「それじゃあ、君は行くところがあるだろうし。あまり引き止めるのもかな」
リン:「会えて嬉しかったよ、また見かけたら声をかけてくれ」
天ケ瀬 茜:「うん。私も会えてうれしかった。またこっちでも、向こうにもそのうち会いに行くよ」
また、とあなた達は別れ、それぞれの進行方向へ歩き出す。
天ケ瀬 茜:ばいばいをしたはいいものの、開けたところで立ち止まって
天ケ瀬 茜:「うーん、……どこから行こう」
天ケ瀬 茜:「近いところは……フラニス、になるのかな。でもそこからアシュリンにも会いに行きたいし」となると少し時間がかかるから
天ケ瀬 茜:「ヘルメスには無事だって伝えたいけど、そう急がなくても大丈夫かな」信じてくれてそうだし
天ケ瀬 茜:「となると……、あ、修道院の人たちに一言お礼は言いたいな。旅の準備を整えてもらったし」お金ももらったし
天ケ瀬 茜:「だから、まずは……乗せてもらおう」チョウドラゴン!呼ぶ!
チョウドラゴンを呼べば、すぐに上空から降り立つことだろう。
天ケ瀬 茜:「ありがとう、来てくれて」として 「そうだ、あの子もこうして呼べるかな」鳥ちゃん!呼ぶ!
天ケ瀬 茜:天ケ瀬 茜のMPを4減少(14 → 10)
天ケ瀬 茜:CCB<=106 夢見
Cthulhu : (1D100<=106) → 60 → 成功
えらい!
単純に考えれば、カダスではぐれたということになる。
物理的に呼び戻すのは難しいだろう…と、あなたは夢見の力で小鳥を手元に呼んだ。
小鳥:「ピチチ」
天ケ瀬 茜:「ああ、来てくれた」やった! 「置いていってごめんね」よしよし
天ケ瀬 茜:「今から、旅のお礼を言いに行こうと思うんだ。一緒に行こう」撫でて、チョウドラゴンに乗る!行くぞ!ユスに!
あなたはチョウドラゴンにそう伝え、ドリームランドの頭部へ向かう。
広大なセレネル海が眼下に見える。
上空には雲が広がり、あの雲のいずれかの上にセラニアンが浮遊しているのだろう。
やがて、オオス=ナルガイの地が見えてくる。
その中腹に位置する、ユスの修道院。
上空からでも見える数多の聖堂、そのうちいくつかで、自分も知る神を祀っているはずだ。
あなたの知る海が、山が、谷が、街が、広がるその地へ、あなたは降り立った。
修道院に向かえば、通常より人々の参拝が行われているのだろう、入り口は解放されている。
出たことしかない門を、初めてくぐることになる。
天ケ瀬 茜:「なんだか、懐かしいな……」チョウドラゴンはどこかに待たせておいて、ちょっとゆっくり歩いちゃう
天ケ瀬 茜:「あの時は何もわからなくて困惑するばかりだったけど、今はここの不思議さも少しあたたかく感じる気がする」色んな神をを奉る場所……
天ケ瀬 茜:「ええと、……あの時の人に会えたら直接お礼が言えるんだけど……」いるかなー……少し歩いて探してみる
幸い、通路の雰囲気などは覚えている。特に大きく迷うでもなく中を歩いて回り、
……バクの聖堂があった場所。
結局未完成のままにされたその場所を見つける。これも、今となっては懐かしく思えた。
そこを覗いていれば、後ろから声を掛けられるだろう。
ユスの修道士:「ああ、申し訳ありません。そちらは…… おや」
ユスの修道士:「あなたでしたか。どうされましたか?」
天ケ瀬 茜:「……あ、」あ!! 「よかった、お会いできて」ほっとした
天ケ瀬 茜:「お久しぶりです」にはなる
ユスの修道士:「こんにちは。ご無事で何よりです」お辞儀をして
ユスの修道士:「…もう、化身の身ではなくなったようですね。」よかった
天ケ瀬 茜:「はい。無事にどうにかすることができたので、お礼をと思って」
天ケ瀬 茜:「ここのことも、旅の準備も、色々とありがとうございました」ぺことした
ユスの修道士:「そうでしたか。無事に解決してよかったですね」
ユスの修道士:「いいえ、我々は何も。…こう言っては失礼かもしれませんが、」
ユスの修道士:「あなたにとっては不本意であろうと、事実上神の関係者である以上は無碍にできませんでしたし…」
ユスの修道士:「もし、あなたが困っていなかったとしても同じことをしていたでしょうから」
天ケ瀬 茜:「ふふ、あなたの立場ではそうなのかもしれませんね」
天ケ瀬 茜:「でも、ここが始まりでなければ、私は自分の置かれている状況もすぐには理解できなかったでしょうから」
天ケ瀬 茜:「それと、キャラバンのことも。……どうであれ同じことをしていたとしても、私にとってはどれもありがたいことでした」
天ケ瀬 茜:「……ここは、未完成なまま……になるんでしょうか」バク……
ユスの修道士:微笑んで「それなら良かったです。改めておかえりなさい、旅の方」
ユスの修道士:「ええ、…妙な話なのですが」聖堂をちらと見て
ユスの修道士:「どうやら、覚醒の世界で神として信仰する者がいなくなったようなのです」
ユスの修道士:「こちらの世界に信奉者がいるわけではありませんし、そうなると…今もなお神と呼べる存在であるのかが悩ましく」
バクを神聖視していたのは、工場の人々のはずだ。
例の暴走事故……否、おそらくはそれよりも前から。
バクの性質に異常が見られた時点で、彼らの中には『神』とは別の認識が湧いていたのではないだろうか。
──我々は『
……無論、ヤー=ヴォの話に則るならそれもまた神の形ではあるのかもしれないが。
しかし、彼らが元々抱いていた信仰は、今は失われているのだろう。
何かの機会でそれが復活することがあれば……その時はまた、この聖堂も聖堂として完成するのだろうか。
天ケ瀬 茜:「そうですか……」なんだかな、なんだろうな……
天ケ瀬 茜:「作っておきながら、と……怒らないものですかね」それすらも、神としての存在を信仰により失ってるから……できなくて……
ユスの修道士:「怒る存在が今なお在るのであれば、こちらへ奉ることもできましょう」
ユスの修道士:「『覚醒の世界で失われた神』として奉ることもできるかもしれませんが…」
ユスの修道士:「他の神々は、覚醒の世界で信仰を失ったとしても、誰かの記憶にある以上はこちらの世界に存在できるのです」
その点、バクはその夢を喰らうという性質上、この夢の世界で存在できるかすら不明なのだ、と。
天ケ瀬 茜:「……そっか、」「なんだか、悲しいけれど……」
天ケ瀬 茜:「今はまだこうして、未完成なままで残っているんだから」「これから、はまだわからないですよね」
天ケ瀬 茜:「私はあまり関わりたくはないけれど」苦笑いをした
ユスの修道士:「そうですね。一度生み出されたものは、早々人の記憶からは消えませんから」
ユスの修道士:「その記憶の中のバクが、いずれ何かしらの形を持てるよう祈っております」
あなたの皮肉には是も非も答えず微笑んだ。
天ケ瀬 茜:「うん。……ああ、すみません。長く引き留めてしまって」
天ケ瀬 茜:「直接お礼を言えてよかった」
ユスの修道士:「いいえ。また、参拝の際はいつでもお立ち寄りください。」
ユスの修道士:「すでに化身の御身ではなくとも、一人の参拝者として歓迎いたしますので」
天ケ瀬 茜:「そうですね。……はい、また来ます」うれしい 色々助けてもらったからね
天ケ瀬 茜:「そうだ、キャラバンが今どの辺りにいるか……ご存じではないですか?」近くだったら、と思ったけど……
ユスの修道士:ええ、として「キャラバンですか…」
ユスの修道士:「この辺りを行き来している隊商はいくつもありまして… 前回あの隊商に頼んだのもたまたまでしたので」
ユスの修道士:「申し訳ありません、個々の道程は把握できていませんね」
天ケ瀬 茜:「あー……そっか、そうですよね」たくさんあるよな…… 「定期的に、というわけでもないでしょうし」
天ケ瀬 茜:「すみません、ありがとうございました」自分でどうにかするか!
ユスの修道士:「いえいえ。お役に立てず」すみません、として
ユスの修道士:「道中、お気をつけて」
天ケ瀬 茜:「いえ、分かればいいなというくらいでしたから。……はい、では…また」またね!!
修道士に見送られ、あなたは修道院を後にする。
天ケ瀬 茜:チョウドラゴンのところに戻ってきて 「キャラバン……どうしようかな」
天ケ瀬 茜:「上空から探したとしても、森の中を進んでいたら見つける自信がないや……」
小鳥:「ピ…」
天ケ瀬 茜:「ね。君も飛び回って探すには大分広いから……」鳥ちゃん
天ケ瀬 茜:「とりあえず、ニシィ=ヴァシュに向かいながら探してみようか。見つからなかったら、また今度にしよう」
仕方がない、とあなたはチョウドラゴンに乗ってニシィ=ヴァシュへ向かう。
道中、キャラバンとすれ違わないかを確認はしつつ…
▶《 幸運 》
天ケ瀬 茜:CCB<=70 【幸運】
Cthulhu : (1D100<=70) → 23 → 成功
えらい!
すると、ちょうどニシィ=ヴァシュを後にする隊商を見かけた。
見覚えのある顔に、思わずあ、となる。
天ケ瀬 茜:「あ!……どうかなと思ったけど、……彼らのキャラバンだ!」やった!近くに降りちゃう!
天ケ瀬 茜:「みんな!」わーい!みてこれ チョウドラゴン!
キャラバンの馬は、突如上空から襲い来るチョウドラゴンに嘶き引き返そうとする…
天ケ瀬 茜:「あ、」っと…… あぶね 「ごめん!」地上に声をかけてから、少し離れたところに降りようね
チョウドラゴンをその場に残し、追いかけることになる。
結局、ニシィ=ヴァシュの方向に向かうことには変わりないのだが…
何か人影が追いかけてくるのに気づけば、幌馬車は止まることだろう。
若い青年が警戒するために身を乗り出し、「あれ」と間の抜けた表情になる。
隊商の男性:「びっくりした、全然人……っていうか ん?」
天ケ瀬 茜:「追い付いた……、久しぶり!」
隊商の男性:「うわっ、アカネさんじゃないすか!なつかし」
隊商の女性:「……チョウドラゴンは?」男に
隊商の男性:「今はチョウドラゴンの下じゃないんで大丈夫です、ただこの辺りの空気はちょっと危ないかな」
隊商のリーダー:「ッカー……あとちょっとで着くんだがな」
隊商のリーダー:「おーい!!!久しぶりだな!と再会に浸りたいところだがよ、この辺はちょっと駄目だ!」
隊商のリーダー:「とりあえず乗ってくれや!」
天ケ瀬 茜:「……」これ、まさかな 自分のせいか 「ああ、うん。チョウドラゴンって、危険……なんだ?」
隊商の女性:「チョウドラゴンの下を歩くと、鱗粉で耳が一生聞こえなくなるんだよ」アカネに
天ケ瀬 茜:「……そうなんだ。いつも背に乗ってたから知らなかった……。ごめん」乗せてもらいはした
隊商の男性:「うぇっ、やべー」乗ってら
隊商のリーダー:「勇気あんな…」すげーや
隊商のリーダー:「まさかアレ乗って今まで旅してたのか?」
天ケ瀬 茜:「うん。だから、さっきのは……少し離れたところにいてもらってる、から。大丈夫」 「ごめん……」
隊商のリーダー:「成程なぁ、まぁ乗りこなせるんならそれが一番いいか。野生動物に襲われる心配もねえしな!」
隊商のリーダー:「ああ、まぁ気にすんな気にすんな」
天ケ瀬 茜:「それは……」まぁそう 「ありがとう」
隊商は念のために、と少し馬車を走らせてチョウドラゴンから離れた場所に停める。
天ケ瀬 茜:「……改めて、また会えてよかった!君たちを探してたんだ」ちょこっとだけど
隊商の女性:「…ニシィ=ヴァシュで降ろしたのに、まさかここで会うとはね」
隊商の男性:「こっちこそ!」よかった! 「あっそうそう、ねー!ずっとこの辺にいたんすか?」
天ケ瀬 茜:「確かに、そうだね」別れたのそのタイミングだったな 「ううん。色々旅してまわったよ」
天ケ瀬 茜:「ええと……一番端は変わらずムホールかな」地図を思い浮かべて 「北の方にも行くことになったし、西にも行った」
隊商のリーダー:「ムホールなんか行ったのか」目を丸くした
隊商のリーダー:「そりゃあ大冒険だったな、よくまた会えたもんだ」わはは
天ケ瀬 茜:「ふふ、本当に。君達に教えてもらったことがすごく役に立った」
天ケ瀬 茜:「それで、お礼が言いたかったんだ。……ありがとう。君たちと旅をして、そのおかげもあって、私は自分の目的が達成できた」
隊商の男性:「あっ、そうなんすか」目的 「んなら良かったー!」
隊商の女性:「そうか。礼はいい、…と言いたいけど、まぁどういたしましてと言っておくかな」
隊商のリーダー:「おう、いいいい。お前の元気そうな顔久々に見れただけで充分だわ」
天ケ瀬 茜:「……。やっぱり、大好きな場所だなあ」ここも 「ありがとう」
天ケ瀬 茜:「……あ、ごめんね、火をつける魔法はまだ覚えられてないんだ」ふふ
天ケ瀬 茜:「また覚えたら伝えに来るよ」
隊商の男性:「俺も!」へへ 「あ、やっぱ火は難易度高いんすね……」ムム
隊商のリーダー:「それだけ貴重ってことだろ、火は」うむ
隊商のリーダー:「おう、そんときゃまた来てくれよ。期待してっからよ」
天ケ瀬 茜:「うん、もちろん。……君たちも元気そうでよかった。次はどのあたりへ行く予定なの?」
隊商の女性:「どうも。こっちは変わらずさ」元気そう、に対して
隊商の女性:「今ニシィ=ヴァシュを出て、このままリナールって場所までぐるっと回るつもりなんだ」
隊商の男性:「っす」「川向こうなんですけど、馬車だとかなり遠回りしないとで。」
隊商のリーダー:「ま、行商は遠回りしてナンボだしな」
天ケ瀬 茜:「リナール、知らない場所だ。じゃあまただいぶ旅をするんだね」目的地までは
天ケ瀬 茜:「いいな。……またさ、次会った時は…私も一緒に行ってもいい?」
天ケ瀬 茜:「今回は他にも行く場所があるからついていけないんだけど」
隊商のリーダー:「おう、いいぞ。暇な時にはいつでも合流してくれ」
隊商の男性:「うん!リナール楽しいっすよ、賑やかなのに森だけ陰気っぽくて」
隊商の女性:「…これから仕事で行く場所の悪口いう奴があるか」
隊商の男性:「悪口じゃないですけど!?痛ッッて」殴られた!
天ケ瀬 茜:「ありがとう!その時が楽しみだな」 「ふふ、相変わらず」だなーうれしい
天ケ瀬 茜:「リナール以外にも、まだ知らない場所がいっぱいあるから。また話を聞かせてよ。それで、一緒に行けたら嬉しい」
隊商の男性:「喜んで!」
天ケ瀬 茜:にこ! 「じゃあ、いつまでも邪魔をするわけにもいかないし……。あ、チョウドラゴンの鱗粉は大丈夫そう……?」もう平気?
隊商のリーダー:「おう、じゃ ……あー、そうだった。まぁ時間も経ったし大丈夫だろ」
天ケ瀬 茜:「うん、」よかった 「それじゃあ、またね。元気でね!」ばいばい!しよう
隊商の男性:「っす!またー!頑張ってくださいねー!」??
キャラバンの面子は手を挙げるなり言葉にするなりで、あなたを「また」と見送る。
そうして、幌馬車は再び先ほどの道を戻っていった。
それを小さく見送る、……偶然にも、ニシィ=ヴァシュに初めて来たときと同じ構図。
天ケ瀬 茜:「……」やっぱりちょっと寂しくはなるな。でも、今回も会えたから。次も会えるはず。
天ケ瀬 茜:「……さて、と…じゃあイェニ―のところに……。あ、チョウドラゴンは気をつけないと……」ニシィ=ヴァシュの入口で待っててもらうにしよう
鱗粉が数十~数百m下まで落ちるとは思えないから、上空を飛ぶ分には大丈夫なのだろうが…
しかし、着陸する際はどうしても低空飛行になってしまう。
話を聞いたからには気を付けて、少し離れた場所に下りて待たせておくことにした。
丸っこく、ずんぐりとした小屋と、多くの倉庫がある小さな町。
あの旅で最も長く滞在した場所だ。
天ケ瀬 茜:「ここに戻ってくるのは二度目だけど、やっぱり落ち着く……」いいなー……
天ケ瀬 茜:「お礼を、というよりも。またあの料理が食べたいよね」ねー!鳥ちゃん!食堂へ行こう!
小鳥:ピ!
町の中心部、小規模な店々が立ち並ぶ通り。
開けた場所にテント付きのテラス席が並ぶ、食堂へやってくる。
扉を開ければ、「いらっしゃい!」という明るい声。
イェニー:「あ、久々!」アカネだ~!
天ケ瀬 茜:「ふふ、久しぶり!席は空いてる?」
イェニー:「空いてる空いてる、もうすぐそこが空くから」客のいる席指さした
イェニーはそう言うと、「ほら仕事戻った!」と襟首を掴んで客を立たせる…
天ケ瀬 茜:「あ、はは……。ごめんね、席ありがとう」この光景も初めてじゃないだろうし慣れたかもな
天ケ瀬 茜:席もーらい!
法治国家ではないニシィ=ヴァシュにおいては、その家の中でのことは家主が法とされている。
…と、以前にイェニーから教わった。真偽は不明。
ともあれ、慣れた光景に思わず笑って、ありがたくその席を頂戴する。
天ケ瀬 茜:仕事頑張れーと見送った
イェニー:「ご注文は? …あ、フラニスどうだった?」 いってらっしゃーい、と客見送った
天ケ瀬 茜:「どうしようかな……。ソーセージと、今日のおすすめの魚があればそれを」 「フラニスはいいところだったよ。おもしろかった」
イェニー:「はーい、今日だとハマチのカルパッチョがあるわ。それでいい?」と聞きつつね
イェニー:「ふうん、学者街って結構お堅いのかと思ってた。面白かった、か」ほむ
天ケ瀬 茜:「カルパッチョ!うれしいな、それでおねがい」おいしそ~~~
天ケ瀬 茜:「お堅い……」うーん、思い出し うーん 「まぁ、確かにそういう町ではあったかな?」
イェニー:「オッケー」 「あはは!アカネは相性がよかったのね」
イェニーは厨房の両親に注文を伝え、他の客の応対をする合間にあなたから旅の話を聞くなどする。
やがて運ばれてきた料理は、あっさりとしたメニューではあるのだが、
塩味と香辛料のよく効いたソーセージと、さっぱりとしたカルパッチョとが良いバランスだ。
味の薄いパンも、ソーセージと共に食べるか、カルパッチョのソースにつけるかで印象が変わる。
天ケ瀬 茜:「やっぱりここの料理はおいしいね。魚も新鮮だし、……もっと近くにあればまた手伝いながら毎日来たいくらい」
イェニー:「ありがと、西部も旅した上で言ってもらえると自信になるわ」世界一かも
イェニー:「近くねぇ…辺鄙だもんね、ここ。……」
イェニー:「……? どこ住み?」
天ケ瀬 茜:「あー……ええと、キャラバンでの移動が多かったから。最近はどこに住んでる、って決まってないんだ」こっちではまぁそうだし
イェニー:「あ、成程ね!」納得 「こっち住んじゃえばいいのに。空き家そこら中にあるわよ」
天ケ瀬 茜:「ニシィ=ヴァシュに……?」考えて…… 「そっか、確かに」
イェニー:「お、手応えアリ」
天ケ瀬 茜:「うん。イェニ―、今度空き家を管理してる人を紹介してくれる?……まとまったお金ができたら、その家を買うことにするよ」
イェニー:「良いわよ、勿論。その時は声かけて」
天ケ瀬 茜:「ありがとう、楽しみだな。そうしたら、毎日……は無理だけれど、来やすくなるよ」店にも、ドリランにも
イェニー:「ふふ、私も」「こっちとしても有難いことこの上ないしね」にーっ
天ケ瀬 茜:「それならよかった。どのくらい先になるかはわからないけどね」
イェニー:「へーきへーき、何十年待ってもおばあちゃんにはならないから。この町の数少ない利点よ」
天ケ瀬 茜:「ふふ、確かに。安心して戻って来られるよ」嬉し~~~し、 ソーセージ、鳥ちゃんにもあげよう
小鳥:チチチチチチチチ
残りのソーセージが小鳥に全て食べられたのを見てから、食事を終える。
天ケ瀬 茜:「ごちそうさま。本当においしかった」ありがとう!
イェニー:「はい、お粗末様。またのお越しを」ふふ、と笑った
天ケ瀬 茜:「うん!……じゃあ、またね!」ばいばーい!ご両親にもまた来ます!をしてから出る
両親にも礼と挨拶をして、食堂を出た。
流石にあれだけの時間を過ごしただけに、町ゆく人の中でも顔見知りがちらほら。
彼らに声をかけられたり、かけたりしつつ、あなたはニシィ=ヴァシュを後にすることだろう。
今度は、港からではなく、タナール丘陵のほうから町を出る。
チョウドラゴンと無事に合流し、その背に乗った。
天ケ瀬 茜:「お待たせ、次は……フラニスだね。ヘルメスに挨拶してから、アシュリンに会いに行こう」
セレネル海を再びまたぎ、フラニスへやってくる。
着いた頃には夕方になっており、町のあちこちで橙色の灯りがともり始めていた。
神殿郡に参拝をする人々もちらほらと見え、彼らを横目にあなたはヘルメスの家へ。
……向かいはしたのだが、生憎不在だったため、居酒屋「静かな討論」亭へやってきた。
相変わらず、「静かな討論」亭はたくさんの人で賑わっていた。
店に入れば、カウンターにヘルメスの姿を見つけることだろう。
天ケ瀬 茜:「ええと……」きょろ 「あ、いた。 ヘルメス」声かけちゃお
ヘルメスはあなたの声に振り向き、「やあ」と微笑んだ。
ヘルメス:「その様子だと、北部で酷い目には遭わなかったらしいね。よかった」
天ケ瀬 茜:「隣良い?」とお邪魔して 「うん。想像していたよりも平気だったよ」
ヘルメス:「どうぞ。マスター、彼女にも一杯」
ヘルメス:「それは何より。皮肉に聞こえたら申し訳ないけど、化身の身も悪いことばかりではなかった訳だ」
天ケ瀬 茜:「ありがとう」 「うーん、うん。北部に限ってはそうかもね」
ヘルメス:ふふ、として 「今は? ニャルラトホテプはどうにかできたかい?」
天ケ瀬 茜:にっこり!「無事に解決できた。今日はそれを報告にと思って来たんだ」
マスターが、レモンスライスの載ったワイングラスをあなたに出す。
一口飲んでみた感じ、キティに近いカクテルだろうか。ワインの苦みが炭酸とミントで中和されている。
ヘルメス:「そうか。おめでとう、良い報告が聞けてうれしいな」
ヘルメスは「お疲れ様、ということで」と、新たに酒を頼んであなたと乾杯する。
天ケ瀬 茜:「ありがとう」をマスターにしたし 「うん、こうして君とおいしくお酒が飲めてよかった」乾杯!
天ケ瀬 茜:「そうだ、ニシィ=ヴァシュに家を持とうと思っていてさ。そうしたらここにも気軽に来れるようになるんだ」
ヘルメス:「本当に。あれが…君の世界では何と言うんだったか、フラグ?にならなくて安心した」乾杯!
ヘルメス:「うん?ニシィ=ヴァシュに」
ヘルメス:「随分遠い…けど、ああ、カダスに行くだけの足は確保していそうだな」じゃあいいか
ヘルメス:「それは嬉しいな。いつでも立ち寄ってほしい、君の話は何でも聞きたいからね」
天ケ瀬 茜:「あはは、そうだね」フラグ、はそう
天ケ瀬 茜:「うん、チョウドラゴンと仲良くなってね、乗せてもらっているんだ」
ヘルメス:「へえ、チョウドラゴン。オウクラノス川で?」仲良く… 「成程、それなら行き来は楽だ」
天ケ瀬 茜:「そう。少し休ませてもらった時にね」仲良くなった!
天ケ瀬 茜:「私も、ここで聞く話やヘルメスの話が興味深くて、だから来やすくなるのが嬉しいんだ」
天ケ瀬 茜:「アシュリンにも会いに行きやすくなるし」
ヘルメス:「ありがたいな。僕達研究者にとってはそれが一番嬉しい言葉だよ」ふふ
ヘルメス:「うん、アシュリンも喜ぶだろう。…ああ、この後寄っていくかな?」ピンときた
天ケ瀬 茜:「うん、そうしたいんだけど……予定は大丈夫?」家に入れてもらうことになっちゃうからね
ヘルメス:「構わないとも。今後も来るなら、僕がいなくても好きに出入りしてもらっていい」
ヘルメス:「代わりに、物盗りにあったら真っ先に君を疑うけれど」あはは、と冗談めかして笑った
ヘルメス:「そういえば結局、アシュリンの世界のアカネはどうなったのか……カダスでは会わなかったかい?」
天ケ瀬 茜:「ふふ、君の家にもおもしろそうなものはたくさんあるだろうからなあ」本とか
天ケ瀬 茜:「あー……。会った、」と言えるのかな まぁ会いはした 「彼女たちも大丈夫だよ」
ヘルメス:「そう。それならいいんだ」頷き
ヘルメス:「…君がニャルラトホテプを祓うことで、平行世界の彼女たちにも影響があったとするなら、興味深いな」
天ケ瀬 茜:「そうだよね、平行世界への影響のわかりやすいものだし」純粋に、自分がどうとかを除いても興味深い
ヘルメス:「うん。結果的に、他の世界のアカネは……」
ヘルメス:「直接的な因果関係なしに、突然戻った……つまりは"変質"したということになるだろう?」
ヘルメス:「それはアフォーゴモンに矛盾であるとみなされなかったのか、」
ヘルメス:「あるいはみなされて、その瞬間また別の世界が生えたから結果的に無事に見えるのか…」
ヘルメス:「うん、平行世界と、ここ…ドリームランドの相関関係に関する研究もまた進むかもしれないね」
天ケ瀬 茜:「……確かに、そうだね。この世界がすべての平行世界に通ずるからこそできたことだったけれど……」
天ケ瀬 茜:「それぞれの世界で見るのなら…矛盾、とみなされてもおかしくはないよね」
天ケ瀬 茜:「今私が知る中で、こちらから干渉できる世界は私のところと、アシュリンのところだけだけど……」
天ケ瀬 茜:「向こうの私にも話が聞けたらおもしろいんだけどな」
ヘルメス:「そうだね、それが一番手っ取り早いし確実だな」
ヘルメス:「君……が会うと、少々別の問題が発生しそうだから」大矛盾
ヘルメス:「そのあたりはアシュリンに頼んでみるか…」
天ケ瀬 茜:「うん。さすがに同一人物が話をする、まで干渉しあってしまうとね……」まずそう
天ケ瀬 茜:「でも、気になりはするからね。私からも言っておくよ」アシュリンに
ヘルメス:「どの神に真っ先に目を付けられるのか、興味が無いかと聞かれたらそんなことはないけど…」
ヘルメス:「友人に犠牲になってもらいたいわけじゃない、やめてもらおう」うんうん
ヘルメス:「そうだね、この後行くなら伝えておいて」
天ケ瀬 茜:「あはは……。あそことは時代も違うからね、……」時間、については……ちと 覚え、あり
天ケ瀬 茜:「任せて。きっとアシュリンも興味を持ってくれるだろうね」わーい!おいしくお酒を飲んで、 アシュリンに会いに行こう
結局、周囲のテーブルと同じように議論を交わしてしまった。
これも、郷に入りては郷に…ということなのだろうか。すっかり溶け込んでしまった感が否めない。
ヘルメスの家へ向かい、彼の案内で時の時計のある部屋へ。
自分がいない時もあるだろうから、と、ヘルメスは時の時計の使い方と呪文を教えてくれるだろう。
ヘルメス:「どういう経路でキングスポートから戻ってくるにせよ、まぁまたここにもそのうち来るだろうし」
ヘルメス:「またね」って言って見送ろうっと
天ケ瀬 茜:「そうだね、またお世話になるよ」君にも、時計にも
天ケ瀬 茜:「またね」
天ケ瀬 茜:時計使わせてもらう!
時計を使える!
混沌渦巻くその中に入り、覚醒の世界へと歩みを進めた。
…
時計を抜け、出た先にはまた同じ時計の扉がある。
扉を開けて外へ出る。
するとそこは、もはやよく見知った、穏やかな雰囲気の部屋。
アシュリンの姿はないが、まぁそのうち戻ってくるだろう、とあなたは勝手にお邪魔することにする。
天ケ瀬 茜:「ただいま」をして 勝手に紅茶入れて本でも読みながら待ってよう
季節は冬だ。前回来た時からそう時間は経っていない…ように見える。ここも。
キッチンで紅茶を淹れ、書斎で本を読みながらのんびりと待つ。
やがて、玄関扉が開く音がした。
ダイニングのほうで鞄を置いたり水を出したり、といった音が聞こえ始める。
天ケ瀬 茜:「……」あ、帰ってきた 本を置いてと 「おかえり」驚かせないように、は思うけど……
アシュリン:CCB<=62 聞き耳
Cthulhu : (1D100<=62) → 23 → 成功
アシュリンは足音に何か察したのか、
アシュリン:「あれ、来てたの。ヘルメ……」
と言いかけ、あなたの姿を見て目を丸くする。
アシュリン:「アカネ!」
アシュリン:「びっくりした、貴方だったの。元気そうね」
天ケ瀬 茜:「ふふ、お邪魔してるよ。久しぶり……ってほどでもないかな?」
アシュリン:「いらっしゃい。一週間と少し…」壁掛けカレンダー見た 「9日ぶり?」
天ケ瀬 茜:「くらいかな?私は向こうにいたから、もう少し長い印象だけど」
アシュリン:「そう、あれからまた色々あったのね」頷き 「その後どう?」
天ケ瀬 茜:「無事に解決できたよ。色々とありがとう!」
アシュリン:「よかった!その言葉が聞きたかったの」解決 「どういたしまして!」
天ケ瀬 茜:「大変だったんだけどね……。危険って意味ではそんなになかったけれど……」うーん、そうか?まぁバクがバクバクしてくれたし
アシュリン:「そう…… 安全ならそれが何よりだけど、じゃあとりあえず「お疲れ様」ね」
天ケ瀬 茜:「うん」うれしい! ありがとうねほんとうに
アシュリン:「あの後、結局こちらのアカネは時計からは戻ってこなかったわ。」
アシュリン:「この世界のアカネがどうなっているのかは、現状知る術がないけど…。貴方、この辺りには住んでいないでしょう?多分」
アシュリン:「住んでいるなら、病院で見かけることもあるかもしれないんだけどね」だめかも
天ケ瀬 茜:「そっか……。一応、こっちの私も…大丈夫だとは思うんだけど……」
天ケ瀬 茜:「そうだね、少なくとも私はこの辺りに住んでるわけじゃないから……彼女もそうなのかな」
アシュリン:「そう…」大丈夫 「となると難しいわね。単に夢を見て向こうに行ったなら、無事に目覚めた、で済むんだけど…」
アシュリン:「今回は時計を使って向こうに行ったから、肉体ごと向こうにあるはずだし」
アシュリン:「無事、というのを信じるなら……世界ごと書き換えられている、とかになるのかしら」
アシュリン:「この世界のアカネは、ドリームランドに行っていない…あるいは『何かしらの理由で帰ってこられた』事になっている、か」
天ケ瀬 茜:「……ふふ」 「さっき話をしてきたんだけど、ヘルメスも他の世界への影響に興味を持ってたよ」
天ケ瀬 茜:「やっぱり、気になるところだよね」
アシュリン:「あら」舌出した
アシュリン:「ごめんなさいね。貴方は苦労したっていうのに、私達は結局研究者でしかないみたい」
天ケ瀬 茜:「ううん。私も気になるからね。ここの世界の私に話を聞くのが一番確実ではある、ってことになったんだけど」
天ケ瀬 茜:「それを私がするわけにはいかないから……。アシュリンに頼もう、って」
アシュリン:「成程。妥当ではあるけど、難易度は高そうね」苦笑し
アシュリン:「わかった、これも研究の一環だものね。次に会ったら、努力する、って伝えておいて」
天ケ瀬 茜:「まず出会うところからだからね……。ここからドリームランドに行ったという記憶があるなら、また訪ねてきそうだけど……」
天ケ瀬 茜:「さっきの仮説で行くと、それも確実ではないだろうから……。結局は運が良ければ、かな」会えるかは
天ケ瀬 茜:「会った時に、ヘルメスにもそう伝えておくよ」
アシュリン:「ええ。なかなか大きな壁だけど……」運
アシュリン:「でも、他に類を見ない貴重で重要なケースだもの。どうにか解明したいわね」
天ケ瀬 茜:「……」考え 「あ、そうだ。もしこの世界でも私が絵を描いているなら……ある程度、情報があるかも」
アシュリン:「?」「ああ!貴方、画家だったの」 成程、納得
天ケ瀬 茜:「うん、私は…ね」
天ケ瀬 茜:choice 絵を描いてる 描いてない
Cthulhu : (choice 絵を描いてる 描いてない) → 絵を描いてる
天ケ瀬 茜:choice 描き続けてた 諦めてた
Cthulhu : (choice 描き続けてた 諦めてた) → 描き続けてた
天ケ瀬 茜:choice カミロがまとも まともじゃない 出会ってない
Cthulhu : (choice カミロがまとも まともじゃない 出会ってない) → まともじゃない
うーん…
天ケ瀬 茜:うーん……
天ケ瀬 茜:choice その後描き続けてる 描き続けてない
Cthulhu : (choice その後描き続けてる 描き続けてない) → その後描き続けてる
天ケ瀬 茜:ほぼかわらん
誤差。
アシュリン:「…」なんとなく、空気重いな 「わかった。後で勝手に調べてみるわ」
アシュリン:「何かわかったらヘルメスに伝える。気になるなら彼から聞けるかもね」
天ケ瀬 茜:「…うん、ありがとう。ごめん、どこが自分と違う世界なんだろうって考えたらね」
天ケ瀬 茜:「そうすることにするよ」
アシュリン:「考えるの、面白いけど怖いわよね。その世界の自分を見て羨みたくないし」
天ケ瀬 茜:「……そうだよね。自分にもあったかもしれない可能性、それがいいものであればあるほど、」
天ケ瀬 茜:「直視できない、かも」
アシュリン:「うん、仕方ないわ」
アシュリン:「いいのよ。そういう恐怖心も可能性も、こっちの世界にいる私達だけの特権だもの」
アシュリン:「自分より良い境遇の自分と同じくらい、自分より悪い境遇の自分だっているはずだしね」
アシュリン:「私は、それよりマシか、って思うようにしてる。」
天ケ瀬 茜:「うん。確かに……。アシュリンらしい、かな」強いね
天ケ瀬 茜:「私も、良いことはたくさんあるからね、そう思うようにしておこうかな」
アシュリン:「ええ。一人くらいは、この私を見て
天ケ瀬 茜:「そうだね。そう考えると……やっぱり平行世界って興味深いな……」
アシュリン:「そうね。もう少しこの分野の研究も発展してほしいものだわ」うんうん
アシュリン:「普通は観測しようがないから、仕方ないんだけどね」
天ケ瀬 茜:「……」工場さん 「お互いの世界が干渉し合うようになると、良いことばかりではなさそうだけど」
天ケ瀬 茜:「って、私が言うのもおかしいんだけどね」
アシュリン:「ふふ、それは否定できないかな」おかしいね
アシュリン:「でも、たまたまこの世界の私が平行世界の研究をしてて」
アシュリン:「たまたま、貴方の世界の貴方がバクに食べられたから、今がある」
アシュリン:「奇跡の積み重なりって素敵よね。だから、平行世界のことも夢のことも好き」ふふ
天ケ瀬 茜:「それは……、私も。この出会いはすごくうれしい」
天ケ瀬 茜:「ドリームランドから現実世界に戻る方法は時計以外にもあるんだろうし、そういう可能性も考えれば」
天ケ瀬 茜:「こうしてここでアシュリンと話しているのって、本当に奇跡のようなものだろうからね」
天ケ瀬 茜:「ふふ。そうして、こうして無事また会えているのも」うれしい!
アシュリン:「ええ」にこ!
アシュリン:「そういえば、どうする? 今日泊まっていくかしら?」
アシュリン:「泊っていくならピザでも頼むけど」首傾げ
天ケ瀬 茜:「うーん……、どうしようかな。すごく魅力的な誘いではあるんだけど」
天ケ瀬 茜:「……ここから白い帆船に乗って、私の方のキングスポートに帰れないかな」
天ケ瀬 茜:「って思っていて……、それなら、夕飯だけならいいんじゃないかな……」後半独り言になってる
アシュリン:思わず笑って
アシュリン:「じゃあどのみち夜を待たないとよね。どれにする?」チラシ広げるね
天ケ瀬 茜:「ふふ、そうだね。それじゃあ……」これ!を一緒に選ぼう。肉のがいい。
あなたは肉のこれでもかと載ったピザを指さし、アシュリンはその重さに目を細める。
こんな日常は、本来存在するはずがなかったのに。それでも今ここにある。
そしてピザをどうにか二人で食べきってから、アシュリンに送られノース・ポイント灯台へ。
夢を見る。
現実と夢の境に位置するこの港では、こうして立っていることすらまた夢心地がして。
霧に包まれた水面、白い帆船。
友人に手を振って白い帆船に乗れば、だんだんと意識が遠ざかっていく。
…ふ、と意識が覚醒する。
ポートランド空港、搭乗口。これから飛行機に乗って帰ろうか、というところ。
果たしてどこまでが夢だったか。
現実と夢の境目は、いつだってこうして曖昧なものだった。
それが現実に起こったことだったのだと確信を得るのは、きっと、夢の中で彼らと言葉を交わした時。
これで、長く短かった奇妙な夢の旅は、ひとまず終わりを告げた。
これは、人の手で作られ、失われた神の話。
神によってつくられた世界の話。
そして、地球に生まれた人々によってつくられた世界の話。
夢は、いつでもあなたと共にある。
- イ デ ア ポ テ オ シ ス -