⾚と⻘が融け合った、艶やかな⽕鉢の中で。
そのとき、⽢く、芳醇な煙が⽴ち昇りました。
ゆらめく先に⾝をくねらせて──それは燃えていたのです。
古い友⼈が死んだ。他に⾝寄りのない、いわゆる天涯孤独の⼈間だった。
友⼈は弁護⼠に遺⾔状を預けていた。⽈く財産の⼀部をかつて親友であった貴⽅に譲りたいという。
探索者たちは相続の確認も兼ねて彼が最期の時間を過ごした辺境の地、北海道の和芹村へと向かうが、そこで彼の死にいくつか不審な点があることを知る。
調査⽬標:友⼈はなぜ死ななければならなかったのか
因習村/フォークロア/ホラー/ミステリー
指定なし(最大5人程度まで)
Tekey使用 ¦ テキセ21~25時間程度
低~中(人数によって変動)
推奨技能:《目星》《図書館》《聞き耳》
準推奨技能:《回避》《戦闘技能》
貴⽅は⼀般に知られていない化学物質や薬物について特異的かつ実践的な知識を有する。
貴⽅は〈化学/薬学/地質学〉の値を〈EDU×3〉とすることができる。
また貴⽅は何らかの判定に挑戦したとき、その判定を無効にすることで、そのダイスを“キープ”できる。
〈化学/薬学/地質学〉の判定に失敗したとき、代わりに“キープ”したダイスを適⽤できる。
貴⽅は⼈体の構造や作⽤について学んだことがあるか、あるいは本能的な理解をしている。
貴⽅は〈医学/⽣物学〉の値を〈EDU×3〉とすることができる。
また貴⽅は何らかの判定に挑戦したとき、その判定を無効にすることで、そのダイスを“キープ”できる。
〈医学/⽣物学〉の判定に失敗したとき、代わりに“キープ”したダイスを適⽤できる。
貴⽅の発達した脳はさまざまな物理現象を精密に演算する。
貴⽅は〈物理学/天⽂学〉の値を〈INT×4〉とすることができる。
また貴⽅は何らかの判定に挑戦したとき、その判定を無効にすることで、そのダイスを“キープ”できる。
〈物理学/天⽂学〉の判定に失敗したとき、代わりに“キープ”したダイスを適⽤できる。
貴⽅は特異な⼟着信仰や密教、⺠俗学などに精通し、それらを繋ぎ合わせるひらめきに優れる。
貴⽅は〈⼈類学/歴史/オカルト〉の値を〈INT×4〉とすることができる。
また貴⽅は何らかの判定に挑戦したとき、その判定を無効にすることで、そのダイスを“キープ”できる。
〈⼈類学/歴史/オカルト〉の判定に失敗したとき、代わりに“キープ”したダイスを適⽤できる。
貴⽅は警察組織や裏社会の事情に明るく、法的な⽴ち回りについて妙な機転が利く。
貴⽅は〈法律/経理〉の値を〈EDU×3〉とすることができる。
また貴⽅は何らかの判定に挑戦したとき、その判定を無効にすることで、そのダイスを“キープ”できる。
〈法律/経理〉の判定に失敗したとき、代わりに“キープ”したダイスを適⽤できる。
※ダイスのキープについて
例えば貴⽅が〈⽬星50〉の判定で42という結果を出し、技能に成功したとする。
このとき“キープ”を宣⾔すると〈⽬星〉の結果は無効になるが、代わりに42のダイスを“キープ”できる。
また貴⽅のEDUが18であり名探偵特徴〈No.01-ラボラトリ〉を取得していたとする。
貴⽅が〈化学54(EDU×3)〉の判定に失敗したとき、代わりに“キープ”した42のダイスを適⽤できる。
すると判定の難易度は54、ダイスは42なので、この判定は成功となる。
同時に“キープ”できるダイスの数は、そのキャラクターが取得している名探偵特徴の数までとする。
〈名探偵特徴〉を⽤いた遊び⽅の例として、以下を想定している。
・常に低い出⽬をキープしておくことで専⾨分野の判定を安定させる。
・探索者の解釈に合わない技能判定の成功を失敗にできる。
・参加する探索者全員に特徴を等分して振り分ける。
・⼀⽅の探索者に特徴の数を偏らせ、探偵と助⼿のような⽴場のギャップを演出する。
1週間と少し前に死亡した探索者の友⼈。男性。怪奇⼩説家。
幼少期に⽕事で両親が他界し、今では妻も⼦もおらず他に⾝寄りもない、いわゆる天涯孤独の⾝であった。
両親から相続した莫⼤な財産をひとりきりで抱えたまま、北海道の和芹村という⼩さな村で最期を迎えた。
弁護⼠には以前から探索者を含めた何⼈かの友⼈を相続⼈とする遺⾔状を預けていたらしい。
どのような経緯で死亡したのかは聞かされていない。
彼の年齢はシナリオからは指定しないが、友⼈である探索者の年齢とおよそ相違ないものとなる。
プレイヤーは参加する探索者の中からひとり以上を彼の友⼈とし、それ以外の探索者は付き添いや旅⾏の同伴者として振る舞うのが円滑だろう。
かつて貴⽅たちが友⼈だったとある⽇の7⽉31⽇、ふとした夜道、貴⽅と塩⾕は真っ⾚なみなみのうお座流星群を⾒た。
北海道有珠⼭に隣接する⼩さな村。
特筆するような名所があるわけではないものの、近隣の洞爺湖と同様、有珠⼭の地熱によって温められた地下⽔が温泉として利⽤され、1週間に1⼈か2⼈程度の客が訪れる。